麻しん(はしか)の感染に注意しましょう!
新型コロナウイルス感染症の世界的な流行に伴う国内外におけるヒトの往来制限により、2022年の麻しん(はしか)の発生は6例と減少していましたが、コロナの水際対策が緩和された2023年には28例と増え、2024年に入ってすでに13例発生しています。
現在、海外では麻しんが流行し、海外渡航者の輸入症例(インドネシアやインドなどへの渡航先)および国内伝搬による発症が疑われています。
今後、海外からの渡航者の増加などにより、更なる輸入症例や国内における感染事例が増加する可能性があります。ご注意ください。
麻しんは、感染力が強く、免疫のない人が感染を受けるとほぼ100%発症すると言われています。
海外渡航後や流行地を訪れたのち、2週間くらいの間に麻しんを疑う症状が現れた場合、必ず、事前に医療機関に連絡をされてから、速やかに受診してください。また、海外に渡航される人や、海外からの帰国者や渡航者と接する機会の多い人などは、2回の麻しん含有ワクチン接種歴の有無を確認してください。
乳児は特に注意しましょう!
麻しん風しんワクチンは1歳の誕生日からしか接種できません。親がワクチン世代になり、母親の麻しんに対する抗体価が低くなっています。そのため、乳児に伝搬される抗体価も低くなっています。乳児が感染すると重症化しやすいと言われていますので、特に注意をしてください。そして、1歳になったら、なるべく早く1回目のワクチンを接種してください。
麻しんとは?
麻しんは、一度熱が出て下がったと思ったら、高熱になり細かな赤い湿疹が全身に拡がっていきます。
麻しんの潜伏期間は、10~12日です。
麻しんは、最初の2~4日に、38度前後の発熱と席・鼻水・くしゃみ・目やに・結膜充血などがみられ、熱が下がった頃に、頬粘膜に白い水疱が出現します。
その後、再び高熱(39~40度)が出て、耳の後ろ→首→顔→体幹→上肢→下肢の順に拡がります。
7~9日で熱が下がり、発疹も消失します。
注)麻しんは、感染症法に基づく感染症発症動向調査による全数把握疾患に指定されています。診断した医師は速やかに保健所へ届け出ることが義務付けられています。そして、接触者は、調査・感染拡大予防策を講じるとされています。
更新日:2024年03月18日