子どもの予防接種
市では、乳幼児、小中高校生を対象に以下の予防接種事業を実施しています。小中高生が接種する予防接種は通知しますが、乳幼児が接種する予防接種についてはその都度、個人通知をしていません。子どもの体調の良い時にかかりつけ医に相談しながら、接種するようお願いします。
感染症から子どもを守る定期予防接種
子どもは成長するまでにたくさんの病気にかかります。なかには、かかると重い症状が現れたり、後遺症が心配されたり、また、命にかかわるような病気もあります。それを防ぐために免疫を作っておこうとするのが予防接種です。
接種する場合は予防接種に対する正しい理解のもとで、接種するようにお願いします。
接種費用
対象月齢内であれば無料です。
ワクチンの種類と特徴
予防接種で使うワクチンには、生ワクチン、不活化ワクチンの2種類があります。
生ワクチン
生きた細菌やウイルスの毒性を弱めて作ったものです。1回接種すれば免疫が長期間続くのが特徴です。BCG・麻しん風しん・麻しん・風しん・水痘(水ぼうそう)・おたふくかぜなど注射生ワクチンを接種した場合で、別の注射生ワクチンを接種する場合は、接種した日の翌日から起算して、27日以上あけて接種します。ただし、生ワクチンの中でもロタウイルスワクチンは経口生ワクチンですので、27日以上あける必要はありません。
不活化ワクチン
細菌やウイルスを殺し、免疫を作るのに必要な成分を取り出して毒性をなくして作ったものです。免疫の持続期間が短いため、接種に数回の追加が必要です。四種混合、二種混合、日本脳炎、ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンなどが入ります。
予防接種を受ける際の一般的注意事項
予防接種は体調のよいときに受けるのが原則です。日頃から保護者の皆さんはお子さんの体質、体調など健康状態によく気を配ってください。
- 当日は、朝からお子さんの状態をよく観察し、普段と変わったところがないことを確認するようにしましょう。予防接種を受ける予定であっても、体調が悪いと思ったら、かかりつけ医に相談の上、接種するかどうか判断するようにしましょう。
- 受ける予定の予防接種について市から配付されているパンフレットやホームページをよく読んで、必要性や副反応について理解しましょう。わからないことは接種を受ける前に接種医に質問しましょう。
- 母子健康手帳は必ず持って行きましょう。
- 予診票は、接種する医師への大切な情報です。責任を持って記入するようにしましょう。
- 予防接種を受けるお子さんの日頃の健康状態をよく知っている保護者が連れて行きましょう。
予防接種を受けることができない場合
- 明らかに発熱(通常37.5℃以上をいいます。)をしている場合
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかである者
- その日に受ける予防接種液に含まれる成分で、アナフィラキシーを起こしたことが明らかである者
「アナフィラキシー」とは通常接種後約30分以内に起こるひどいアレルギー反応のことです。汗がたくさん出る、顔が急に腫れる、全身にひどいじんましんが出る、吐き気、息が苦しいなどの症状やショック状態になるような激しい全身反応のことです。
- 麻しん、風しんの予防接種の対象者で妊娠していることが明らかな者
(お子さんには直接関係ないかもしれませんが、任意で受ける人のことも考慮したものです。)
- BCGの場合においては、外傷などによるケロイドなどが認められる者
- ロタウイルスワクチンおいては、腸重積症の既往歴のあることが明らかな者および重症複合免疫不全症の所見が認められる者など
- その他、医師が不適当な状態と判断した場合
予防接種を受ける際に注意を要する場合
以下に該当するお子さんの保護者の人はかかりつけ医に前もってお子さんを診てもらい、予防接種を受けてよいかどうかを判断してもらいましょう。受ける場合には、その医師のところで接種を受けるか、あるいは診断書または意見書をもらってから接種を受けるようにしてください。
- 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気や発育障がいなどで治療を受けている場合
- 予防接種で、接種後2日以内に発熱がみられた場合および発疹、じんましんなどアレルギーと思われる異常がみられた場合
- 過去にけいれん(ひきつけ)を起こした場合
- 過去に免疫不全の診断がなされている場合および近親者に先天性免疫不全症の人がいる場合
- ワクチンにはその製造過程における培養に使う卵の成分、抗生物質、安定剤などが入っているものがあるので、これらにアレルギーがあるといわれたことがある場合
- BCGの接種の場合においては、家族に結核患者がいて長期に接触があった場合など、過去に結核に感染している疑いがある場合
- ロタウイルスワクチンの場合、活動性胃腸疾患や下痢等の胃腸障害のある者
予防接種を受けた後の一般的注意事項
- 予防接種を受けた後30分間程度は、医療機関でお子さんの様子を観察するか、医師とすぐに連絡がとれるようにしておきましょう。急な副反応が、この間に起こることがまれにあります。
- 接種後、生ワクチンでは4週間、不活化ワクチンでは1週間は副反応の出現に注意しましょう。
- 接種部位は清潔に保ちましょう。入浴は差し支えありませんが、接種部位をこすることはやめましょう。
- 当日は激しい運動は避けましょう。
- 接種後、接種部位の異常な反応や体調の変化があった場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。
- ロタウイルスワクチン接種後1~2週間は、腸重積症のリスクが高まります。母乳やミルクの飲みが悪くなったり、突然、激しく泣く・嘔吐を繰り返す・便に血が混じる・ぐったりして顔色が悪い・機嫌がよかったり悪かったりを繰り返すなどの様子が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
それぞれの定期予防接種についての説明
- BCG
- B型肝炎
- 四種混合
- 二種混合
- ポリオ
- 麻しん・風しん
- 水痘(水ぼうそう)
- 日本脳炎
- ヒブ(インフルエンザ菌b型)
- 小児用肺炎球菌
- 子宮頸がん
- ロタウイルス(令和2年10月より定期予防接種開始・令和2年8月生まれ以降の乳児が対象)
予防接種実施医療機関
接種する時は医療機関に事前に予約をし、母子健康手帳を持参ください。
接種の時期と間隔
副反応が起こった場合の対応
通常みられる反応
ワクチンの種類によっても異なりますが、発熱、接種局所の発赤・腫脹(はれ)、硬結(しこり)、発疹などが比較的高い頻度(数パーセントから数十パーセント)で認められます。通常、数日以内に自然に治るので心配ありません。
重い副反応
予防接種を受けた後、接種局所のひどいはれ、高熱、ひきつけなどの症状があったら、医師の診察を受けてください。子どもの症状が予防接種後副反応報告基準に該当する場合は、医師から市長へ副反応の報告が行われます。ワクチンの種類によっては、極めてまれ(百万から数百万人に1人程度)に脳炎や神経障害などの重い副反応が生じることもあります。このような場合に厚生労働大臣が予防接種法に基づく定期の予防接種によるものと認定した時は、予防接種法に基づく健康被害救済の給付の対象となります。
紛れ込み反応
予防接種を受けたしばらく後に、何らかの症状が出現すれば、予防接種が原因ではないかと疑われることがあります。しかし、たまたま同じ時期に発症した他の感染症などが原因であることが明らかになることもあります。これを「紛れ込み反応」と言います。
予防接種による健康被害救済制度
定期の予防接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障がでるような障害を残すなどの健康被害が生じた場合には、予防接種法に基づく給付を受けることができます。
ただし、その健康被害が予防接種によって引き起こされたものか、別の要因(予防接種をする前あるいは後に紛れ込んだ感染症あるいは別の原因など)によるものなのかの因果関係を予防接種・感染症医療・法律など、各分野の専門家からなる国の審査会にて審議し、予防接種によるものと認定された場合に給付を受けることができます。
予防接種法に基づく定期の予防接種として定められた期間を外れて接種を希望する場合、予防接種法に基づかない接種(任意接種)として取り扱われます。その接種で健康被害を受けた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく救済を受けることになりますが、予防接種法と比べて救済の対象、額などが異なります。
長期にわたり療養を必要とする疾病にかかった者等の定期接種の機会の確保
平成25年1月30日より、長期にわたる重篤な疾病(重症複合免疫不全症、白血病、再生不良性貧血等)のため、定期接種を受けられなかったお子さんについて特例措置が設けられました。詳しくは、市こども課こども相談係にご相談ください。
更新日:2022年04月01日